2010年10月10日付け読売新聞にウラジーミル・ナボコフ『賜物』書評書きました。
今回ロシア語から初めて日本語に直接訳された『賜物』ですが、亡命者たちの息苦しい、つらい人生が迫ってきます。ロシア語で書いても数少ない人数しか読んでくれない。本国では出版することなどとてもできない。しかも新たな国にもなじめない。自分の言語が母国である作家にとって、こんなにつらいことはないのではないでしょうか。もちろんいつもどおりナボコフは膨大なテクスト上の仕掛けを散りばめていますが、その向こうにはむき出しの感情があるような気がします。知的なだけでなく、ごくベタなレベルでナボコフの作品を読み直してみると彼のまた違った魅力が楽しめるのではと思いました。
by kojitoko
| 2010-10-09 09:14
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